日本の木造建築の伝統を継承し、本物の木を使った家つくりに徹底したこだわりを持つ当社では無垢材の 乾燥技術を追求、その結果として独自の自社木材乾燥機の開発に成功しました。
その技術は特許取得に つながり、高い評価を受けています。
その乾燥技術によって生み出される『ドライキューピット』は5~10%の室内平衡含水率を実現し、収縮や 変形の少ない高品質な構造材・内装材として使用できます。 長年にわたって安心して暮らせる住まいを実現するための”理想の乾燥無垢材”がまさにこのドライキュー ピット』なのです。
そしてその利点を知る人たちによって、すでに『ドライキューピット』は厚く支持されています。
一般的には、5mm程度大きめの寸法に製材してから乾燥させるのに対して、当社では10~15mm大きめの寸法に製材してから乾燥させます。
つまりそれだけしっかりと完全に乾燥させるからなのです。それだけ手間とコストをかけなくては本物の木の家は実現できないのです。

市販の乾燥材D18(含水率18~20%)の床板を室内に放置しておいた例です。室内平衡含水率の5~10%に達していないこのような乾燥材を使用すると写真のような変形が生じ、建築後に不具合が出ます。

 
天然木特有のねじれやくるいを極限まで少なくする乾燥シス テムを自社で開発。
バーナーを使って燃焼させた熱風をファ ンとダクトを使い循環させ、乾燥室内を100~120℃に 保ちます。木材の表面と内部を一気に高温にすることで、木 材の芯から水分を抜きます。
板材で約2日間、杉の構造材で 5日間乾燥します。

未乾燥材[含水率120%] 約30kg

乾燥材[含水率10%] 約15kg
※乾燥直後の測定値

未乾燥材[含水率130%]約20kg

乾燥材[含水率15%]約10kg
※乾燥直後の測定値

実際に使用した柱:4寸角(120×120×3000mm)

実際に使用した床板:製材前の赤松原板(158×40×4000mm)




 
どんな木材でも乾燥していくと、含水率30%前後から収縮を始めます。
冷暖房の使用頻度が高く、断熱性能が発達した現代の 住宅では平均約5~10%に落ち着くまで、収縮・変形は続きます 。
乾燥が不十分な木材(含水率20%以上の木材)は、建ててから徐々に水分が抜けていく過程で変形していきます。
右の写真のように柱が歪んだり、床板が反るなどの不具合が生じてきます。
建てた時に問題ないと言っても、その後数十年暮らすということをしっかりと認識しておきましょう。 (地域や使用環境により数値は異なります。)

■床板の変形
床板の変形・収縮により、床に凸凹ができ、つま
ずきやすくなり危険です。また、床板が変形して
いるのに床板を止めているビスやボンドによっ
て動きを抑えるため、床鳴りが発生します。

■建て付け不良
ドアやサッシの枠、引き戸の鴨居・敷居が変
形して開閉が困難になります。ひどい場合
は戸が開かなくなることもあります。
■床や壁からすき間風
骨組みに使われた柱や梁、また床材が変 形してできたすき間から、冷たい空気が 入り込み、室内が冷え込みます。当然暖 房効率も下がります。

不十分な乾燥木材を使ったことで起こる不具合の中で一番怖いのは、壁の中で起こる「内部結露」です。 木材の変形でできたすき間から屋内の暖気と屋外の寒気が壁の中で混ざり合ってしまうと結露が発生します。
その結露が「恐ろしい連鎖」を引き起こすのです。結露は壁の中にカビを繁殖させ、さらにカビの繁殖条件と同じ木を腐らせる「腐朽菌」が繁殖します。
土台や柱を腐朽菌が食い荒らし木がボロボロになります。




線状の断熱材は湿気を吸うと、縮んだまま元に戻らず、断熱性能を一気に下げ、より結露が起こりやすい状態になります。
危険度レベル:1

壁の中で結露が起こるとカビが発生し、「腐朽菌」が現れます。
危険度レベル:2

腐朽菌は骨組みを腐らせ、住宅そのものを倒壊の危険にさらします。
危険度レベル:3


構造の弱った建物は地震などの災害時に倒壊の危険があります。
危険度レベル:3