verywood2020
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Interior Furniture47桐材は製作直後だと白に近い色をしていますが、年数を重ねるにつれ薄いグレーや茶色に変色してきます。また、部分的に淡い紫色になる ところもあります。これは桐に含まれる「タンニン」という物質で、この タンニンが桐の防腐効果を促しています。また、桐には防虫効果を促す 「パウロニン」「セサミン」という成分も含まれています。タンニンが桐の中に残っていますので、桐の性質は活かしつつ変色も遅らせています。 変色が起こりやすいのは引出し内部等で使用する無塗装材ですが、 より高い防湿・防腐・防虫効果が期待できます。調湿効果を促す天然木の製品について最初に知っていただきたいことがいくつかあります。天然木は工業製品と違い、1つ1つの商品や1枚1枚の板に関して色合いが微妙に違っていたり、大きさや形の異なる木目や節があったり、同じものは1つとしてありません。工業製品から比べると均一な模様にならないのが天然木の特徴であり、また良さでもあります。天然のものですから、見た目が綺麗な木もあれば、そうでない木もあります。でもそれは、それぞれがちゃんと生きてきたという「歴史」なのです。私たちは、いつまでも皆様に愛され続ける天然木の商品をつくり続けています。ここでは、天然木とはどんなものかということと、末永くご使用いただくためのお手入れの仕方をご紹介します。1本1本の木には歴史がある。異なった個性も天然木の魅力。桐に含まれる「タンニン」について桐に含まれる「タンニン」が調湿効果のため変色していきます。木によって色味の違いが出てきます経年とともに、なじみ、暖かみを増す赤松の色味と経年変化天然木は自然のもの。例え同じ山で育っても色味は全然違うこともあります。赤松の幅はぎ材にしても、隣り合う2枚が一方は赤っぽく、もう一方が黄色っぽく見えることもあります。ダイニングテーブルや座卓についても、色味の違いは必ず出てきます。しかし、そこが自然素材の良さであり、天然の木材ならではの木目や質感を味わうことができます。何年か経過すると経年変化により、色味の違いがわかりにくくなります。木はやがて良い飴色となり、より暖かみを増し、愛着もわいてきます。[納品時]※写真はイメージです[2年後][5年後]天然木の変形・収縮などの性質は抑えることができますが、色味や節などの見た目の特性は、いわば木の個性。理解してあげることで一層の愛着がわきます。天然木製品の特性

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